娘。系時間差サイト
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管理人:ぢしょう (Twitter:@disyo / Instagram:disyodo)

▲▲▲参戦予定▲▲▲
5/10(金) 井上BD スクエア荏原
5/19(日) モーニング娘。'24 栃木
5/27(月) モーニング娘。'24 武道館
6/2(日) ミニライブ エスコン

過去の参戦履歴
2004-2014
2015-

演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」

前回更新後、更に11日と14日夜の公演を観に行ってきました。多少ネタバレ含みます。
リリウムは、脚本・演出の末満氏が以前やった「TRUMP」という舞台との関連性について上演前から少し話題になってましたが、いざ始まってみると関連性どころか、モロに繋がった話じゃんという事で、TRUMPファンがその噂を聞きつけて会場に足を運び、客席の女性比率が高くなるという現象が起きてました。切っ掛けは何にせよ、結果多くのハロプロファン以外の人達にも今回の舞台を見てもらえたのは嬉しかった。そして観劇後のネット上の反応も、ストーリーだけなく、メンバーのスキルや舞台としての完成度を褒めているものが多く、ファンとしては誇らしい気分でございます。
自分も舞台TRUMPについて解説してるブログ等を読んで、リリウムをまた新たな角度から観る事も出来ました。絶望感が増して、より繭期の症状が重くなってるような気もしますが。TRUMPはキャストを換えて何度かやってるみたいだし、末満氏のライフワーク的な作品なのかな。今後も関連した舞台やるなら観に行ってみたい。
舞台の大まかな感想は前回書きましたが、とりあえずヴァンプは化け物とか言うけど、あのクオリティの舞台を1日3回まわしたりする彼女達は間違いなく化け物です。
あれですかね、ハロプロってどちらかと言うと閉じられた空間だし、赤羽橋には雨が永遠に止むことのないクランがあって、日々アイドルという名の化け物を育てているのではないでしょうか。10年以上繭期を拗らせてるメンバーも沢山いるしね。まぁ、雨が降るのは矢島舞美さんが在籍してるせいですが。
とりあえず、梅雨とはいえ4回の観劇のうち3回が雨降りだったので、"サンシャイン"にも関わらず、あの会場は完全に雨のイメージになってしまっただよ。
以下、各メンバーの印象。
・リリー(鞘師里保)
普通を演じる難しさみたいなものはあると思うのです。ただその普通の中でも、状況毎の細かい心情の変化がちゃんと客席に伝わっていた。台詞も大変聞き取りやすい。前半は客席とリリーの気持ちがシンクロして進むので、後半の悲劇性が一層増す。
・スノウ(和田彩花)
ジャンヌで開眼したとは聞いていて、ハロコン等でも歌の上達ぶりは感じてましたが、ここまで来てたとは。先日怪談新耳袋を見たばかりだから余計に驚きですw 舞台映えするスタイルと、元来彼女が持っている神秘性が存分に活かされていて、リリウムという舞台の世界観を一人で創り上げてると感じるほどの存在感でした。
・ファルス(工藤遥)
ボーイッシュだからって男役が出来るのかと言ったらそうじゃないし、その上ただの男じゃない難しい役柄。始まる前は正直一番心配でしたが、完全にひとつの殻を破りましたね。男としての立ち振る舞いもかなり研究した様子が見えました。にしても終盤は大声を出し続けるので、喉が持たないんじゃないかと思いましたが、疲れは見えず、それどころか回を重ねる度に演技がよくなってました。いやー、あのひ弱な子がよくぞここまで!ですよ。
マリーゴールド(田村芽実)
上がりまくったハードルを余裕で越えてくる恐ろしさ。プレッシャーなんぞものともしない。今のところ彼女の底が全く見えません。ソロ曲「もう泣かないと決めた」では、会場の空気を一瞬にして支配。何度聞いてもあそこは震えます。もう、あの1曲だけでも7000円払った価値ありますよ。彼女の才能が爆発する瞬間に立ち会えて本当に幸せだと感じました。
紫蘭(福田花音)
少女達を厳しく指導する監督生。さすがゴシックがよく似合う。天性の通る声を持ってるので、彼女が言葉を発すると舞台がピリッと引き締まる。でもチェリーの戦闘能力が高すぎるせいで、あまり怖くない分、存在が薄くなってる感はある。監督生の2人は、もっと掘り下げてほしかった所だけど、公演時間の都合だったりするのかな。
・竜胆(譜久村聖)
クランに執着するあまり過激な行動を起こす紫蘭に対して、見守るスタンスの竜胆は、普段の譜久村の母性的な優しさにも通ずる。この人も佇まいだけで絵になる。監督生はファルスの考えを受け入れて生き続けているという他とは違った存在なので、紫蘭スティグマの歌があったけど、竜胆にも複雑な思いがあったはずだし、心情を現す歌が無かったのは少し残念。
・シルベチカ(小田さくら)
えーと、この人これが初舞台ですよね?前に「演技が下手なのが想像出来ない」とは書いたけど、期待を裏切りませんでした。記憶から消えた謎の少女、透き通った声がより悲劇を際立たせます。見た目より大人びたシルベチカと、一見ダメ男っぽいキャメリアのカップルはなんか妙にリアルだった。
・キャメリア(中西香菜)
今回の敢闘賞はこの人にあげたい。劣等生と言われた子がここまで来ましたよ。彼女を男役に抜擢した人の慧眼には恐れ入ります。そりゃ、歌唱指導の先生も感動するってもんです。シルベチカと歌う「あなたを愛した記憶」は劇中でも屈指のナンバー。曲も良いし、2人の歌も見事だし、中西の頑張りを見ると胸が詰まります。
・チェリー(石田亜佑美)
1回目の観劇でまず目を惹いたのがチェリー。しっかりした発声、体幹の強さを感じる静と動、身長の低さを全く感じない存在感で、物語を引っ張る力がありました。ある意味一番舞台役者っぽかった。ステーシーズで片鱗を見せ、ごがくゆうで開花した演技力が、リリウムではいよいよ光り始めました。
・カトレア(竹内朱莉)
閉ざされた空間での変わらない日常を現す、何気に大事な役。この人は普段の歌でもそうだけど、今回も全体を通して安定感はナンバーワン。回替わりのお笑いコーナーも毎回ちゃんとやり切ったのは偉い。一番安心して見ていられた人。
・ローズ(鈴木香音)
不安定な繭期の少女の中では割とまとも。カトレアとナスターシャムというボケに囲まれて苦労する姿は、ラーメンジャーを思い起こさせます。鈴木の歌唱シーンを増やしたい思いから急遽作ったという「秘密の花が綻ぶ」は、それこそ古代遺跡ダンジョンのようなアレンジがツボで、物語が一気に動き始める瞬間の疾走感が出ていて、毎回心拍数が上がります。鈴木は今回そこまで出番は多くありませんでしたが、一度大きい役をやると化けそうな気がします。
・ナスターシャム(勝田里奈)
一言で現すとずるい。ずるすぎる。今までは「ひなフェスでよく歌ってる仕事より学校が好きなばくわら」ぐらいの認識しかありませんでしたが、ハローは奥が深い。こんな人がまだ隠れていたとは。なまじスタイルがいいから、面白さが際立ちます。やっぱりそろそろハロプロのコント番組復活させるべきだよ。
・マーガレット(佐藤優樹)
繭期の症状でおかしな言動だったり、時に残酷な事も言い放つマーガレットですが、普段のまーちゃんも同じと言うか、ある意味それより上をいってるので、物凄い自然に見えました。ただ、相変わらず自分の出番以外になると集中力が切れてしまうのが勿体無い。どうもこればっかりは注意してどうにかなるようなものではなさそうなので、成長を待つしかないのかもしれませんな。