「みのり」を観に行った

4日に観に行きました。シアターグリーンは、昔居た会社から目と鼻の先なんですけど、来るのは初めてでした。仕事終わりで時間ギリギリでしたが、土地感はあったので駅から最短距離で向かって開演には間に合いました。
座席は幸運にも最前で激近だったのですが、家のセットなのでシーンによっては2階を見上げたり、真横向いたりしなきゃいけないので少し忙しいです。にしても先日武道館のスタンドから卒業を見送った人が、こんな目の前で演じてるっていうのも不思議な感じです。
今回予備知識無しの状態で見たのですが、簡単に言うと「複雑な家庭環境で育った不器用な女の子(みのり)が恋に目覚める」というお話。時間軸に沿ってメインとなるストーリーを進めるオーソドックスな展開ではなく、日常の中の場面場面を切り取って、みのりの変化・成長を見届ける、という感じでしょうか。最初は色んなキャラが入り乱れてドタバタな感じの話になるのかと思いましたがそうでもなく、観る側としては「この舞台の落し所はどこなんだ？」と頭の中がボヤ〜っとしたまま進んでいくので、何をしたかったのかが若干分りにくい所はありました。でも、過剰なキャラ付けや説明くさい台詞も無いのに、それぞれの役がちゃんと立っていたし、最後まで飽きずに観る事が出来たのは、脚本・演出の力であり、それを演じた俳優達の力だったのではないでしょうか。
新垣は今回のような内向的な役柄も今まで無かったし、本人のキャラとも違ってましたが、奥手で素直になりきれない部分なんかは新垣っぽかったです。ストレート舞台自体が今回初めてだろうし、現代劇もほぼ初めてみたいなものだと思うのですが、安心して観る事ができたのは、以前青山円形劇場で観たリアルエチュードが大きいのかなと。高橋が「動」で見せるタイプなのに対して、新垣は「静」で見せられるタイプなんで、こういった現代劇やドラマなんかは高橋より向いてるかもしれません。
そいや相手役が松尾敏伸だって事を終演後のロビーの花束で思い出す。「ほーむめーかー」の時のイメージしか無くて、あまりにも印象が違ったので劇中は誰か分からず観ていました。